「学習方法ってどんなものがあるの?」
この記事はそんな方へ向けて書いております。
どうも、シスイ(@shisui_1234)です。
あなたは今までどのように学習してきましたか?
- 試験日ギリギリになってから急いで学習する。
- 試験日から逆算して学習計画を立てて少しずつ学習する。
私の場合は、いつもテスト前日の夜遅くまで勉強しているような人間でした。
どうしても計画的に物事を進められないのです…。
そこで、私自身への戒めもこめて
どのような学習方法が記憶の定着に効果的なのかをご紹介します。
学習方法には「集中学習」と「分散学習」がある

早速ですが、学習方法には2つあります。
その2つとは、集中学習と分散学習です。
集中学習
集中学習とは、、、
ある学習課題が十分に理解できたすぐあとに、同じか、あるいはよく似た課題の学習を続けて行うことです。
つまり、学習した内容をすぐに復習するといった学習方法です。
集中学習を用いた例として、同じような練習問題を何回も繰り返して行うドリルがあげられます。このようなドリルは集中学習させるように作られています。
「明日のテストのために一夜漬けする」
というのは、まさに集中学習ですね。
分散学習
分散学習とは、、、
ある適切な時間間隔を空けて学習(復習)を行うことです。
言ってしまえば集中学習の反対が「分散学習」です。
分散学習の例としては、
「あることを今日学習したら、3日後に復習する」
などです。
集中学習と分散学習の使い分け

では、集中学習と分散学習はどのように使い分けたら良いのでしょうか?
集中学習は「学習した内容の理解が不十分なとき」に有効です。
分散学習は「学習し理解した内容を長期記憶にもっていきたいとき」に有効です。
図.集中学習と分散学習の使い分け
集中学習により学習した内容をしっかりと理解したあとに、
分散学習により長期記憶にもっていく。
以上が集中学習と分散学習の効果的な使い分けです。
集中学習から分散学習への移行のタイミング
「集中学習」 ⇒ 「分散学習」
という順番が効果的であるのは先ほど紹介しました。
では、「集中学習」から「分散学習」への移行のタイミングはいつが記憶の定着に効果的なのでしょうか?
集中学習から分散学習に移る適切なタイミングについては、実験心理学で立証されています。結論から言うと、適切なタイミングは「自分が決めろ」ですw
集中学習から分散学習への移行のタイミングについての実験は以下の通りです。
実験方法
実験参加者(31名の大学生)は、難しい単語(60語)を記憶する学習に取り組んだ。各単語を学習したあとに、集中学習により復習するか、あるいは分散学習により復習するかを各単語について選んだ。集中学習ではその単語をすぐに復習し、分散学習ではその単語を復習リストの最後に回す。この実験では、2/3の単語は実験参加者の希望通りの方法で復習できたが、残り3/1の単語の場合はその希望は無視され、選択したものとは反対の方法が強制された。同様の実験を小学生(42名)にも行った。
図1●実験の手続き
結果
集中学習の場合は、自分で選択した場合と強制的に選択された場合で結果に差はなかった。ところが分散学習の場合は、自分で選択した場合にのみテストの得点が向上した。つまり「まだよくわかっていないから集中学習した方がよい」と思ったときに分散学習してもその効果は見られず、「この内容は集中学習でなく分散学習した方がよい」と思ったときに初めて分散学習の効果が表れるといえる。
図2●実験結果
参考文献:Son,L.K.(2010) Metavognitive control and the spacing effect. Journal of Experimental
Psychology: Learning, Memory and Cognition. 36,1,255-262.
実験の結果からわかること
- 自分で選択した場合は、分散学習の効果がでている。
- 自分の選択と反対を選択した場合は、分散学習の効果が全くでていない。
つまり、「あなたが学習した内容を理解したかは、あなた自身が一番知っている」ということです。
あなたが「学習内容が理解できた!」と思ったら分散学習に移行してください。
分散学習と集中学習のまとめ

僕は、社会人こそ自分の学習方法を見直すべきだと思っています。
なぜなら社会人の学習は学生の学習に比べ、すぐに実践できるようなものが多いからです。
下の本から「集中学習」と「分散学習」を深く学べました。漫画と文章それぞれで書いてあり、とてもわかりやすい本です。ぜひ一度、読んでみてください。